本物の逸品「山の芋」七変化

今年も山の芋収穫後の販売時期がやってきた。去年12月に入る頃「収穫したばかりの山の芋です」とお送りいただいたのが、ついこの前のような気がしてしまう。一年はあっという間。その一年を使って丹精込めて作られた農作物を頂く喜び。年齢を重ねると、時が経つのを早く感じるもので少々寂しいのだが、とはいえ、収穫のうれしい知らせは「光陰矢の如し」が有難い。

さて、去年、山の芋のタイアップ企画の際は「食べ終えた途端に名残惜しい!丹波篠山の美味しい山の芋」という長々としたタイトルでコラムを書かせていただいた。
https://www.m-kitchen.jp/Root/Article/Teacher_Article.php?column_id=123

過去のコラムにも記載しているが、このタイトルしかない!と思えるくらいにとろろが美味しかった。食べ終えて満腹なのに名残惜しいと思えるものは、本物の逸品である。トレンドに乗せて流行らせようとする食べ物とは一線を画す。

この時、山の芋を初めて食したので、一から味わうことを試してみた。徐々に調理を足していこう!ということで、まずは生から。シンプルな調理ほど、食材の味わいが豊かに感じるものである。そんなわけで、皮ごと薄く切って口に入れた。まるでフルーツ‼ ジューシーで透き通った上品な味。何も加えなくても美味しいのであれば、塩や油脂、調味料でまた違った表情を見ることができるだろう。生で食べた山の芋は、真夏にすーっと顔をなでる爽やかな風。そして、すりおろして出汁と卵黄、プラス温かいご飯。これは、肌寒く感じる初冬に暖かな手袋をはめた時のほっとする暖のようだ。

シンプル調理を十分に味わった後で、今度は自由に作ってみた。七変化するので楽しかったことは言うまでもない。山の芋がどれだけ美味しいかは過去のコラムに書いたので、今回は、「山の芋七変化」について書こうと思う。掲載画像に番号をふったので、以下の文面を併せてご覧いただけるとうれしい。

①去年のタイアップレッスン「山の芋スープの温麵」
なんと、兵庫県公式ホームページでレッスン紹介されたメニューである。そして、去年のレッスンが好評だったため、今年も開催している(2023年1月~3月。詳細は以下のページでご確認ください)。
https://www.m-kitchen.jp/Root/Student/Search/Search_Teacher_Page.php?teacher_id=7_41#Lesson41

この温麺レシピのヒントは、日本から何千マイルも遠方にある南の島で食べたラーメンであった。ハワイ州マウイ島のヴィーガン味噌ラーメン。初めて食べた時、体に沁み渡る美味しさを感じた。罪悪感なくスープを飲み干せるそのラーメンは、ヴィーガンと名乗るように、豚骨スープ風のとろみ出しに里芋を使っていた。私は里芋の代わりに山の芋を使用。味噌バターラーメンのようにコーンとバターをトッピングするが、すり胡麻使わずナッツで香ばしさを出した。

②同じくタイアップレッスンの一品「山の芋しるこ」

③私の一番のお気に入り「山の芋チップス」
温麺のトッピングにも使用。

④来客時の前菜に「丹波篠山 山の芋尽くし/山の芋しるこ、山の芋とシナノゴールドのサラダ、山の芋のキッシュ」
「山の芋とシナノゴールドのサラダ」

⑤来客時の前菜に「丹波篠山 山の芋尽くし/山の芋しるこ、山の芋とシナノゴールドのサラダ、山の芋のキッシュ」
「山の芋のキッシュ」

⑥鴨ロースとフィレンツェの思い出ペコロスアグロドルチェ ビーツと山の芋のニョッキ 病みつきチップス

⑦雲仙牛フィレ肉のビステッカ 山の芋フリット 奇跡のにんじん

以上、山の芋七変化。

料理名が長いので(笑)わかりづらいかもしれないが、「スープの素」「しるこの素」「素揚げ」「りんごとのサラダ」「キッシュのフィリング」「ニョッキ」「フリット」に使用した。

でも、召し上がっていただきたい山の芋メニューナンバーワンは...?
山の芋のとろろご飯である。
名残惜しさを感じるくらいの絶品なので、ぜひ味わっていただきたい。

コラムを書いた料理教室はこちら
Class A’s Kitchen
東京都/西新宿五丁目駅
料理教室イメージ
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